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老後に毎月いくら足りなくなるか 年金の手取りから逆算する

更新日:2026-10-11 文:koyo

会社員夫婦の年金の手取りを計算し、生活費ごとに毎月の不足額と、95歳までに必要な貯蓄額を試算します。

老後のお金を考えるとき、よく比べられるのは「年金の額面」と「生活費」です。しかし実際に使えるのは、年金から税金と社会保険料を引いた手取りです。ここでは会社員と専業主婦(夫)の夫婦を例に、年金の手取りから毎月の不足額を逆算してみます。

夫婦の年金の手取りはいくらか

夫が会社員として平均年収600万円で38年働き、妻は国民年金を40年納めた場合、65歳からの年金は夫婦で年294.4万円になります。ここから国民健康保険料・介護保険料・所得税・住民税を引いた手取りは年264.8万円、月にすると約22.1万円です。

夫の平均年収年金(夫婦・額面)手取り(年)手取り(月)
400万円252.8万円232.9万円19.4万円
500万円273.6万円249.9万円20.8万円
600万円294.4万円264.8万円22.1万円
700万円315.3万円279.7万円23.3万円
800万円331.9万円292.8万円24.4万円

東京都特別区に住む65〜74歳の夫婦で、年金以外の収入がない場合です。国民健康保険料は世帯単位で計算されるため、実際の額は多少前後します。

生活費別の不足額

夫の平均年収が600万円のケースで、毎月の生活費ごとに年金の手取りとの差を出すと次のようになります。

毎月の生活費毎月の不足額30年間の不足額
25万円2.9万円1,055万円
28万円5.9万円2,135万円
30万円7.9万円2,855万円
35万円12.9万円4,655万円
40万円17.9万円6,455万円

30年間は65歳から95歳までを想定しています。生活費が月30万円の夫婦なら、年金だけでは毎月7.9万円足りず、95歳までに2,855万円が必要になる計算です。

この計算に入っていないもの

  • 退職金:一時金で受け取れば、不足額の大部分をまかなえる人もいます(退職金の税金計算)。
  • 住居費の変化:住宅ローンを完済していれば、現役時代より生活費は下がります。賃貸の場合は家賃がそのまま続きます。
  • 医療・介護費:年齢とともに増える傾向があり、75歳からは後期高齢者医療制度に移ります。
  • 物価の上昇:年金額は物価や賃金に合わせて改定されますが、マクロ経済スライドで伸びが抑えられるため、物価の上昇に完全には追いつきません。

不足額を小さくする方法

いちばん効果が大きいのは、年金を受け取り始める年齢を遅らせることです。70歳まで繰り下げると年金額は42%増え、手取りの不足額は大きく縮みます(70歳から受け取る場合)。60代前半を再雇用などで働いてつなぎ、年金を繰り下げるのはよく使われる組み合わせです。

現役のうちにできることとしては、iDeCoの上限が2026年12月から大きく上がり、70歳まで拠出できるようになります。税金を減らしながら老後資金を積み立てられるので、50代から始めても効果があります(iDeCoでいくら税金が安くなるか)。

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