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相続税はいくらからかかるか 基礎控除と遺産額別の税額

更新日:2026-10-11 文:koyo

相続税の基礎控除、遺産額別の税額、配偶者の税額軽減・小規模宅地等の特例、2024年からの生前贈与のルール変更まで。

親が亡くなったとき、相続税がかかるかどうかは、遺産の額と相続人の人数でほぼ決まります。実際に相続税の申告が必要になるのは亡くなった人のうち1割ほどで、多くの家庭では基礎控除の範囲に収まります。ただ、都市部に自宅がある場合や、退職金や保険金がまとまって残る場合は、思ったより早く基礎控除を超えることがあります。

基礎控除は「3,000万円+600万円×相続人の数」

遺産の総額(借入金や葬式費用を差し引いた後)がこの金額以下なら、相続税はかからず、申告も必要ありません。

法定相続人例基礎控除
1人子1人36,000,000円
2人配偶者+子1人、子2人42,000,000円
3人配偶者+子2人48,000,000円
4人配偶者+子3人54,000,000円

たとえば父親が亡くなり、母と子ども2人が相続する場合、基礎控除は4,800万円です。母がすでに亡くなっていて子ども2人が相続する場合は4,200万円に下がります。両親のうち2人目が亡くなるとき(二次相続)のほうが、相続税はかかりやすくなります。

遺産額別の相続税

遺産(課税価格)配偶者+子2人子2人のみ
5,000万円100,000円800,000円
8,000万円1,750,000円4,700,000円
10,000万円3,150,000円7,700,000円
15,000万円7,475,000円18,400,000円
20,000万円13,500,000円33,400,000円
30,000万円28,600,000円69,200,000円

法定相続分どおりに分け、配偶者が「配偶者の税額軽減」を受けた場合の、家族全体で納める相続税です。遺産1億円・配偶者と子2人なら、相続税の総額は6,300,000円ですが、配偶者の分は軽減でゼロになり、子どもが合わせて3,150,000円(1人1,575,000円)を納めます。

税額を大きく左右する3つの特例

配偶者の税額軽減

配偶者が相続した財産は、1億6,000万円か法定相続分のどちらか多い額までは相続税がかかりません。一次相続では多くの家庭で配偶者の税額はゼロになります。ただし、配偶者に多く残すほど、配偶者が亡くなったときの二次相続で子どもの負担が増えるので、両方を合わせて考えるのが基本です。この特例を使うには、納める税がゼロでも申告が必要です。

小規模宅地等の特例

亡くなった人が住んでいた自宅の土地を、配偶者や同居していた子どもなどが相続する場合、330㎡までの部分は評価額が80%減額されます。評価額5,000万円の自宅の土地なら1,000万円として計算されるので、都市部に自宅がある家庭ではこの特例が使えるかどうかで税額が大きく変わります。適用には申告が必要です。

生命保険金の非課税枠

亡くなった人が保険料を払っていた死亡保険金は「500万円×法定相続人の数」まで非課税です。相続人が3人なら1,500万円まで相続税がかかりません。死亡退職金にも同じ額の非課税枠が別にあります。

生前贈与のルールが変わった

亡くなる前に贈与した財産を相続財産に足し戻す期間が、これまでの3年から7年に延びました。対象は2024年1月1日以降の贈与で、移行は段階的です。2026年末までに相続が始まった場合は従来どおり3年、2027〜2030年に始まった場合は2024年1月以降の贈与が対象になり、7年分がまるごと対象になるのは2031年1月以降の相続からです。延長された4年間に受けた贈与は、合計100万円までは足し戻しません。

一方、60歳以上の親や祖父母から18歳以上の子や孫への贈与で使える「相続時精算課税」には、2024年から年110万円の基礎控除ができました。この110万円の部分は、亡くなったときにも相続財産に足し戻されません。

手続きの期限

相続税の申告と納税は、亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。遺産分割がまとまらないと配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例が使えないまま申告することになり、一時的に税負担が重くなります。遺産が基礎控除を超えそうな家庭は、早めに財産の一覧を作り、税理士に相談しておくと安心です。

親の老後や介護にかかるお金については親の介護にかかるお金、自分の退職金の税金は退職金の税金計算をご覧ください。

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