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退職後の健康保険は任意継続と国保のどちらが安いか

更新日:2026-10-11 文:koyo

退職後に入る健康保険の3つの選択肢と、年収別・家族構成別の保険料の比較。申し込み期限や切り替えの注意点も。

会社を辞めると、それまでの健康保険(社会保険)からは外れます。次の勤め先にすぐ移る場合を除き、退職した翌日から、次の3つのどれかに入る必要があります。早期退職や定年退職のあとにどれを選ぶかで、年間の保険料が数十万円変わることもあります。

  • 任意継続:辞めた会社の健康保険に、最長2年間そのまま入り続ける
  • 国民健康保険:住んでいる市区町村の国保に入る
  • 家族の扶養:配偶者や子どもの健康保険の被扶養者になる(年収の見込みが130万円未満、60歳以上は180万円未満)

任意継続:保険料は2倍になるが上限がある

在職中は会社が保険料の半分を負担していましたが、任意継続では全額を自分で払います。そのため、同じ給与水準でも保険料はおよそ2倍になります。ただし保険料の計算に使う標準報酬月額には上限があり、協会けんぽの場合は320,000円です。退職時の給与が高かった人ほど、この上限のおかげで割安になります。

保険料は2年間変わらず、収入のない家族はそのまま被扶養者として保険料なしで加入できます。申し込みは退職日の翌日から20日以内で、1日でも過ぎると加入できません。2022年からは、本人が希望すればいつでも脱退して国保などに切り替えられるようになりました。

国民健康保険:前年の所得と家族の人数で決まる

国保の保険料は、前年の所得に応じた「所得割」と、加入する人数に応じた「均等割」の合計です。退職した年の翌年度は、在職中の高い給与をもとに計算されるため、保険料は高くなりがちです。また、扶養という仕組みがないので、収入のない配偶者も1人分の均等割がかかります。

一方、解雇や会社の倒産、雇い止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」「特定理由離職者」にあたる人は、前年の給与所得を30%とみなして保険料を計算する軽減があります。早期退職優遇制度に応じた場合でも対象になることがあるので、ハローワークで受け取る離職理由のコードを確認してください。

保険料の比較

退職前の年収任意継続(本人+扶養家族)国保(本人のみ)国保(夫婦2人)国保(2人・非自発的離職)
400万円449,280円388,000円472,800円221,500円
500万円449,280円492,000円576,900円252,700円
600万円449,280円596,100円681,000円283,900円
700万円449,280円705,400円790,300円316,700円
800万円449,280円822,500円904,000円351,800円
1,000万円449,280円1,043,200円1,110,300円427,900円

40〜64歳(介護保険料を含む)、協会けんぽ東京支部と東京都特別区の令和8年度の料率、退職した年の翌年度の年額で計算しています。退職前の年収600万円の人が夫婦で加入する場合、任意継続なら年449,280円、国保なら年681,000円です。

どれを選ぶかの目安

  • 家族の扶養に入れるなら、保険料がかからないので最優先で検討する
  • 扶養家族がいる人、退職前の年収が高い人は、任意継続のほうが安くなりやすい
  • 非自発的な離職で国保の軽減を受けられる人は、国保のほうが安くなることが多い
  • 任意継続の2年目は、前年の所得が下がって国保のほうが安くなることがある。その場合は途中で脱退して国保に切り替えられる

国保の保険料は市区町村によって違います。退職前に、住んでいる市区町村の窓口かホームページで、前年の所得を入れた試算をしておくと確実です。退職後のお金の全体像は役職定年・再雇用で手取りはどう変わるか、退職した年の住民税もあわせてご覧ください。

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