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役職定年・60歳の再雇用で手取りはどう変わるか

更新日:2026-10-11 文:koyo

55歳の役職定年と60歳以降の再雇用で年収が下がったときの手取りを試算。高年齢雇用継続給付と在職老齢年金も。

50代の会社員にとって、役職定年と60歳以降の再雇用は、収入が大きく変わる2つの節目です。額面が2割、5割と下がったとき、手取りはどのくらい減るのか。手取りの減り方は額面ほど大きくない一方で、見落としやすい負担もあります。

モデルケース:年収900万円の人の場合

時期額面年収手取り(年)手取り(月)
54歳(役職あり)900万円667.6万円55.6万円
55歳(役職定年で2割減)720万円551.7万円46.0万円
60歳(再雇用で5割減)450万円357.2万円29.8万円

配偶者控除あり・東京都・協会けんぽ・賞与なしで計算しています。役職定年で額面が180万円下がっても、手取りの減少は115.9万円(17%減)にとどまります。税率の高い部分から減っていくため、手取りの減り方は額面より小さくなります。

60歳の再雇用で年収450万円になると、手取りは357.2万円で、役職があったころの54%です。額面は半分でも、手取りで見ると6割強が残る計算です。

年収別:2割減・5割減のときの手取り

元の年収元の手取り2割減の手取り5割減の手取り
800万円601.3万円498.6万円(83%)319.5万円(53%)
900万円667.6万円551.7万円(83%)357.2万円(54%)
1,000万円732.9万円601.3万円(82%)396.1万円(54%)
1,200万円849.8万円707.1万円(83%)469.5万円(55%)

見落としやすい「住民税の1年遅れ」

住民税は前年の所得で決まるため、収入が下がった最初の年は、高かった前年の所得にもとづく住民税が引かれ続けます。年収900万円から720万円に下がった年は、住民税だけ見れば前年並みの約50.3万円がかかり、手取りは上の表よりさらに少なくなります。下がった収入に住民税が追いつくのは翌年の6月です。

60歳以降に受け取れるお金

高年齢雇用継続給付

雇用保険に5年以上加入していた人が、60歳以降の賃金が60歳時点の75%未満に下がった場合に受け取れる給付です。2025年4月1日以降に60歳になる人は、給付率が最大で賃金の10%に縮小されました(以前は15%)。賃金が60歳時点の64%以下まで下がると、最大の10%が支給されます。給付は65歳に達する月までです。

在職老齢年金

65歳以降も働きながら厚生年金を受け取る場合、給与(賞与を含む月額換算)と厚生年金の月額の合計が65万円(2026年度)を超えると、超えた分の半分の厚生年金が止まります。再雇用の年収であれば、多くの人はこの基準に届きません。

収入が下がる前にしておきたいこと

  • 役職定年の前年と再雇用の前年は、住民税の支払いに備えて手取りの1〜2か月分を確保しておく
  • iDeCoは2026年12月から上限が上がり、70歳まで拠出できるようになる。税率の高い現役時代に控除を使っておく
  • 再雇用後の働き方(週の時間)によっては、社会保険の扱いが変わるので勤務先に確認する

年金の受け取り開始を遅らせて年金額を増やす選択肢については繰上げ・繰下げ早見表、退職金の税金は退職金の税金計算をご覧ください。

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