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退職金で損する4つのケース 申告書を出し忘れると2,000万円で408万円天引き

更新日:2026-10-11 文:koyo

「退職所得の受給に関する申告書」の出し忘れ、勤続5年以下、iDeCoと同じ年の受け取り、翌年の住民税と保険料。知らないと損する退職金の落とし穴。

退職金は税金がかなり優遇されていて、勤続年数が長ければ2,000万円を超えても税金がかからないことがあります。ただし、手続きを1つ忘れたり、受け取り方を誤ったりすると、本来払わなくてよい税金を引かれることがあります。よくある落とし穴をまとめました。

1. 「退職所得の受給に関する申告書」を出し忘れる

退職するとき、会社に「退職所得の受給に関する申告書」を出しておくと、退職所得控除を反映した正しい税額が天引きされます。出さなかった場合は、控除が一切考慮されず、退職金の20.42%が所得税として源泉徴収されます。

勤続38年の場合:申告書を出したときと出さなかったときの天引き額(所得税)
申告書なし(20.42%)申告書あり

退職金1000万円

2,042,000円
0円

退職金2000万円

4,084,000円
0円

退職金3000万円

6,126,000円
523,200円

退職金2,000万円・勤続38年なら、本来の所得税は0円なのに、申告書がないと4,084,000円が天引きされます。確定申告をすれば取り戻せますが、翌年まで大金を立て替えることになります。退職の手続きのときに、必ず提出しておきましょう。

2. 勤続5年以下で多額の退職金を受け取る

勤続5年以下の退職金は「短期退職手当等」として、控除後300万円を超える部分には2分の1課税が使えません。役員の場合は、勤続5年以下なら全額に2分の1課税が使えません。転職を重ねた人が短い勤続期間で退職金を受け取ると、税負担が思ったより重くなります。勤続4年で800万円を受け取ると、税金は1,054,100円です。

3. iDeCoや企業型DCと同じ年に受け取る

iDeCoや企業型確定拠出年金を一時金で受け取ると、これも退職所得になり、会社の退職金と退職所得控除を分け合うことになります。2026年1月からは、確定拠出年金の一時金を先に受け取ってから9年以内に退職金を受け取ると、勤続期間の重なる部分の控除が調整されるようになりました(以前は4年以内)。受け取る順番と間隔で、税額が数十万円変わることがあります。

4. 退職金の額だけで老後を考える

退職金は手取りが額面に近いので、つい全額を老後資金と考えがちです。しかし退職した翌年は、在職中の所得にもとづく住民税と、高めの国民健康保険料(または任意継続の保険料)を払う必要があります。年収800万円で退職した人なら、翌年の住民税と保険料だけで100万円を超えることもあります(退職後の健康保険、住民税)。

勤続年数別の目安

退職金勤続20年勤続30年勤続38年
1000万円151,000円0円0円
2000万円1,388,700円405,700円0円
3000万円3,237,900円1,861,800円993,200円

申告書を提出した場合の所得税と住民税の合計です。自分の退職金での計算は退職金の税金計算でできます。

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